世界選手権100周年大会で見えたこと ラポーム2026年8月号 -東京の卓球スクール-

世界選手権100周年大会で見えたこと 

今年5月に行われた2026年第58回世界卓球選手権ロンドン大会(団体)は1926年に始まった世界選手権が100年目を迎えた記念の大会でした。
日本は男女とも決勝に進出するという素晴らしい活躍でしたが、男女ともに優勝した中国は、やはり強かったという事実でした。
1959年第25回世界ドルトムント大会で容国団が男子シングルスに優勝し、中国に初の金メダルをもたらしました。
それ以後は2回の不参加(1967年ストックホルム、1969年ミュンヘン)を除き
2026年までの67年間に中国は31回の世界選手権大会に参加し、そのすべての大会において数回の全種目優勝を含み、複数の種目で金メダルを獲得し続けています。男子団体12連勝、女子団体7連勝、男子単11連勝、女子単16連勝、女子複はなんと24連勝、これらはすべて現在連勝中です。
半世紀以上勝ち続けている中国卓球の強さには複数の理由があると思いますが、純粋に卓球競技の上での理由でいえば、中国卓球が掲げる勝負哲学“勝つために早く攻める卓球を追求する”ということが成功しているのだと思います。
言い換えると“打球点の追求”です。
中国が日本に学んだとすればこの“打球点の早さ”ではないかと思います。
1950年代日本は世界の舞台に登場し、その早さと速さの両方で世界を席巻しました。中国は日本の「打球点の早さ」を手本にし、さらにその上を行く「打球点の早さ」を目標に磨き、世界を驚かせ続けています。日本は「打球点の早さ」より「ボールの速さ」を追求する方向に向かったように思います。
私はそのように指導を受けたことはありませんが、私の上の世代の人たちの多くが体に当ててもフォアで回れと指導されたことを語っていたことを覚えています。
“とにかくフォアで回れ”という考えは打球速度を優先した典型的な例でしょう。
バウンド後のボールの飛行は上昇期、水平期(頂点)、下降期の3つがありますが、中国は上昇期、あるいはバウンド直後の打球を追求する速攻型の戦術とそのための技術を研究、発展させました。速い打球点を譲らないことが中国卓球の強さの土台にあるように思います。
台から離れずプレーすることが有利なことは、独自な速攻で学生時代にも実業団選手時代にも圧倒的な勝率を残した、われらが遊澤亮コーチの速攻プレーも証明しました。(全日本学生選手権3連勝、関東学生リーグ(1部)32勝0敗、全日本社会人選手権優勝(2003年,2007年))
「速攻が世界で勝ってきた。将来も世界で勝つのは速攻」世界の頂点を体験し、また研究し続けた荻村さんが遺した最後の言葉です。 
ITS三鷹 代表 織部幸治

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