La PAUME

FBTK創立１００周年おめでとうございます。
１９６８年に青卓会（現在はITS三鷹）とFBTKは姉妹クラブの提携を結びました。
素晴らしいFBTKの歴史と精神に触れた、青卓会を主宰する荻村伊智朗さんがもたらしてくれた素晴らしい関係は５７年経た現在も続いています。
１９２５年のクラブ創立から今日まで、FBTKメンバーとそれを支えた人々の精神に対し大きな尊敬と感謝の気持ちを日本で感じています。
私がスウェーデンのFBTKに修行に行かせてもらったのは１９７４年の夏でした。
２０才の時です。今思えば卓球に悩み、人生にも悩んでいる頃でした。何もかもがいい加減で、淀んでいる川のように毎日がなんとなく流れていました。
そんな夏のある日、青卓会のリーダーの荻村伊智朗さんから「織部３０万円工面して、スウェーデンに行ってみる気があれば、FBTKのボッセ・ベンクソンさんには連絡しておく」と言われ、１か月後にはファルケンベルグに来ていました。
渡航準備から帰国まで生れて始めてのことだらけの毎日は、すべてが新鮮で１９７４年の夏の２カ月間は私の人生の大転換期となりました。いや人生の出発点と言った方が正しいかもしれません。
思いやりに溢れたFBTKクラブの人々にお世話になり、私はスウェーデンという国の精神の偉大さを感じました。人類愛というものに接したのだと思います。
その２カ月が終わり日本に帰るころには「３０歳までの１０年間、とにかく頑張る！卓球に賭ける！」と私は決心していました。人生初のずいぶん遅い決心でしたが、そのお陰で何とか今まで生きてくることができたのだろうと思っています。
何の問題もなさそうな恵まれた若者たちでも、必ず皆何らかの悩みや葛藤を抱えているものだということが、今となれば私にも分かります。
どのような種類の文化やスポーツであれ、人々を優しく包み込むことがクラブというものの存在だということをFBTKは私に教えてくれました。感謝しきれない思いです。
この後また長きにわたりクラブの一つの理想としてFBTKは歩み続けることと思います。
私たちITS三鷹も姉妹クラブとして、FBTKの後を追いかけていきたいと思います。